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『 ヒメ日記 2』
( 2002、10/23〜 )
日記中、ほぼ 「ヒメ」という名になっているが、
本名が「上郷すず」である事も既に書いたが、
実際に私がこのネコを呼ぶ時は例えば、
「すず、ご飯だよ」とか、
「すず!そこに入っちゃダメ!」
とかである。
が、メールやサイトなど、WEB上では
ほとんど「ヒメ」である。
すなわちアレだ!こりゃHNだ!
フルネーム 「○○ (私の苗字) ・上郷 ・すず
」
ハンドルネーム 「 ヒメ 」
「上郷 」 はミドルネームだ。
出会いは神様のおぼしめしという事で。
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◇◆ 10月23日 水曜 ( 夕方 ) 「 爪とぎ」
◆◇
とにかく、よくないいたずらをほとんどしないヒメであるが、
何が助かるといって、そのヘンの物で爪とぎをする事が無い。
全くゼロではなく、伸びをしたついでに
手の届く所にたまたまあったフスマとか、椅子などで
ほんのちょっとカリカリカリ…とやったりはする。
が、そういった家具などに深刻なダメージが
与えられるほどではない。
とはいえ、ネコなんだから、爪とぎだってしたいだろうに。
爪とぎするのに心地よい感触の物体がないからかもしれない。
そこで早速 「 ねこのつめみがき 」
というダンボールを細長く固めたヤツを買ってきた。
「 またたび付き 」 とあった。
開けてみると、お弁当についてる醤油かソースの小袋くらいの
ちいさなマタタビ入りの袋が入っていた。
ヒメの前でこの 「つめみがき 」 と称するダンボールをセットしてやると、
爪とぎする前に、まぶしたマタタビに反応して、
ごろんごろん転がって
ダンボール対し、全身で愛情を注ぎ始めた。
空き袋。
ほいじゃ、これをキャラさんにも、と思って
早速持って行って見た。
おかげ様で、ここ数日私に冷たかったキャラの
ご機嫌をとる事が出来た。
キャラほど老獪なネコ様でも、マタタビはお好きでいらっしゃるらしい。
10日ぶりくらいにキャラにほお擦りしてもらった。
所で結局最初は 「爪とぎの為の物 」 というより
「マタタビの香りがする愛しい物 」 と認識されたダンボールも
数時間後、正しい用途で使用されるようになった。
結構せっせと爪とぎをする。
あぁ、これも欲しかった物の一つだったのか…と
またもや申し訳なかったと思った。
これも、もっと早くに用意してあげればよかった。
ヒメはコレをかなり気に入ってくれたようで、
爪とぎ以外にも、その上に細ーく座って満足げにしてたり、
まくらにしてニコニコしてたりする。
あんな安いモンで喜んでもらえるなんて、
こっちもありがたい。
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◇◆ 10月24日 木曜 「 ララと再び 」 ◆◇
夜、玄関で一人でいる事が だんだんイヤになって来たようだ。
夜中にトイレに行ったついでにヒメの様子を見てみると
以前はヒメ・フリース ( スズカナカマの方には分かるかと…
) に
まるーく乗っかっていたのに、
最近は足音に気づいて、
起き上がってキチンと座ってこっちを見て
さらに 「なうー?」 と聞いてくる。
何故ワタシはここに居なくてはならないのかと。
仕方が無いので、何故なのかを説明する事にした。
実際に、見て確認してもらう事にした。
「夜は、アナタの大っ嫌いなワンさん達があの部屋にいるんです」
と。
ワタシの部屋から階上へ続く階段には、
イヌが登って行かないように、板を引き戸の様に置いてある。
所で、玄関とワタシの部屋の配置について、
ウチの構造は2階に玄関があり、私の部屋は1階にある。
で、そのイヌ登り防止板でイヌがこっちに来ないはずの位置である
階段の途中辺りまでヒメを抱いて連れてきて、
部屋にイヌが居るのを見せた。
またどうせイヌが強烈なテンションになるのだろうと思ったら
そうでもなかった。
いつもイヌが夜に寝てるイヌ用の布団で
昼間はヒメが寝ているので、
ヒメの匂いがそんな珍しい物と感じなくなったのかもしれない。
意外に落ち着いてはいたが、
それでも喜びの輝きに満ちた顔になったのは言うまでもない。
しかしながら、ヒメの方は前回と同じく、
だっこしててもカチンコチンになってるのがわかる。
シッポがタワシになったのも同じく。
ただ、希望が少し見えた気がした。
イヌっちがヒメに対し、尋常な態度でいてくれるなら、
ヒメもこのでかい連中が無害な存在である事を
少しずつ解っていってくれるかもしれない。
で、ヒメを玄関にもどして、逆にララを連れてって見る事にした。
所で、最初の目的である、
「ワタシ(ヒメ)があの部屋に居られない訳について?」
は
必要以上に理解してしまった様で、
玄関に戻って来た時は
もうヒメも死ぬほど無口になっていた。
それなのに、そんな所にララの訪問。
ララにとっても2階以上は普段は知らない空間であるので
ヒメがどうこうという前に、なんでこんな所に入らせてもらえたのか、
喜ぶと言うより怪訝な表情をしていた。
だいたい2階に連れてこられるのは
いつもシャンプーの時なので、それを危惧していたのかもしれない。
でも、目的はヒメにララを見せる事である。
ララは期待以上のふるまいをしてくれた。
ムリにヒメに近づこうとするどころか
ヒメが怒ってるので
退散した方がよくは無いだろうか?という顔を私に向けて来たりした。
ワンどころかヒュンの声も一つも発しないで、
しかも「伏せて」と言ったらちゃんと伏せて待った。
これなら、時間をかければ
いつの日か、ヒメと犬達が一緒に寝られる日が来るかもしれない。
今回はヒメが逆さUの字で凝固したままでは気の毒なので
ララと一緒に退散したが、
まああせらすに、時間をかけていけば
もしかしたら…
という、ささやかな希望の光が見えたのであった。
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◇◆ 10月25日 金曜 「 1階を徘徊 」 ◆◇
朝、イヌ達をガレージへ移して
ご飯を食べさせて、
ヒメを玄関から私の部屋へと移動して
こちらにもご飯を食べさせる、
というのが、一日の始まりの儀式になってきた。
その後今日はしばらくヒモに繋がずに
行きたい所へ行かせてみることにした。
何度も書いている様に、
ヒメは後始末がエライことになる様な
困った事はほとんどしない。
これを繰り返すのは、
シャドウとキャラには数々の悪事を
散々やりまくられていたからであるが、
ヒメの扱いやすさはあたりまえのレベルなのだろうか。
シャドウとキャラがそろいもそろって、
とんでもないネコだったのだろうか。
しかし、である。
私の部屋には小型の水槽があって、
5匹の大事な金魚がそこで暮らしている。
ヒメは悪い事はしないが、
ネコとして標準の行動はする。
つまり、高い所へ登りたがる。
本当にヒメをこの部屋の中で好きなようにさせたら
金魚、ピンチ!である。
金魚の次にピンチなのが、このPCで、
後は様々な電化製品といったところか。
他にはとにかくモノが多い部屋だけど、
多少何かが落っこちたり、倒れたりしても
それ程壊滅的な事にはならないであろう。
とりあえず、金魚だけ見張っていれば、
大丈夫であろう。
じゃぁ、というわけで
ヒメの自由行動ということになったのだった。
未知の領域にスローモーションで侵入。
しばらくしてどこにいったのか探してみた。
1回目はすぐ見つかった。
やっぱり、窓から外を見ていた。
やっぱりか。お前もか。
2回目は人形とすりかわっていた。
ムツゴロウさん(畑 正憲さん)のぬいぐるみと
そう高価ではないがかなり可愛いアンティックドールが、
本棚の一番上に父娘のように並んで座っていたのが
床に心中したかのように転落していた。
そのかわりにヒメがちょっと申し訳なさげに
キチンと座っていた。
この感じならもっと本格的に放置しても
問題なさそうであるし、
いちいちどこに居るか探しに行くのをやめてみた。
出掛ける時間になって、今度もすぐ見つかると思ったら
甘かった。
窓にも本棚にもいない。
かなり探した。焦った。
ヒメのお椀にドライフードを入れてカラカラ鳴らして
呼んでみた。
「すず、どこ?すず、どこ?」
呼ぶときは「すず」
見つからない。まさか2階以上に!?
家中捜した。
外への出口はありえない。
必ず家の中に居るはずである。
キャラに 「 ここにはすずは絶対入れないから
」
と約束した3階のキャラの寝室も恐る恐る探した。
気配ナシ。
何度も階段を登ったり降りたりしていたら、
「 なんのこと? 」 って表情のヒメが
普通に私の部屋の真ん中に座っていた。
私の声を聞いて出てきたのに、
私の方がウロウロしてたせいですれ違っていたらしい。
ヒモに繋いで出掛けた。
帰宅した。
ヒメいない。
ナニ?
ヒモを繋いでいたフックごと壁から取れていた。
ヒモを引きずってまたどこかに潜伏してしまった。
取りあえず金魚は無事。
やはり、外へ出る通路は無い。
結局今度は、使ってないフトンが積んである
その向こうにハマって寝ていたようだった。
フトンの山の奥にヒメの小さなアタマが生えていた。
どっちにしろ、この日、
「 ヒメ自由に歩くの巻 」 で、わかったのは、
ヒメ放置はデンジャラスな事ではないという事と、
ヒメは呼べば、呼ばれてる事を理解してくれる
てことだ。

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◇◆ 11月 8 日 金曜 「 今日はララの話
」 ◆◇
10月31日にララの避妊手術をした。
そのしわ寄せがヒメにもかなり及んだ。
さらにその影響はキャラにまで波及した。
(が、多分、最も影響したのはこのHPの更新である)
が、申し訳無いが、現在は
4匹のイヌネコの中で
ララのことを最優先に考えなければならない。
といって、キャラもヒメもそう不満げな様子は無い。
所であと一匹、チョキであるが、
ララの最も近くに居るはずの彼には
ネコ達に比べて
ほとんど全く影響はなかった様だ。
ある意味いつも一番そばに居るチョキだからこそ、
ララがゆっくり休みたい時に
私以上ににララにとって
刺激の無い存在なのかもしれない。
考えて見ればチョキとララは
私とチョキ、私とララが一緒の時より
はるかに長い時間をずーっと一緒に過ごしている。
チョキは私がララだけ病院などに連れて行っても
特に文句を言わずに留守番してくれる。
これが逆に、ララを置いて
チョキだけ連れてったりしたら
ララは金切り声を上げて抗議する。
今まで、チョキだけ病院などに行かなければならなかったことは
幸い一度も無かった。
さて、避妊手術の日程は以下の通り。
31日木曜にララを獣医さんに預け、
翌11月1日に迎えに行った。
獣医さんから毎年貰うカレンダーに
「11月1日 イヌの日 」
と、書いてあった。
可哀想に、全世界のイヌの一員であるララは
このイヌの日に、かなり気持ちよくない一日を
過ごしてしまった。
とはいえ、食欲はあった。
迎えに行って、一緒に帰れるとわかった時点では
ニコニコとはしゃいだりもしていた。
それが後で響いた様で、
夕方からワタシの部屋で寝かせていたが、
時々ぐ〜…とか痛そうな声をこぼし、
息を吸う時にカタカタカタ…と
震えていた。
前の日にお腹を切ったばかりだし、
まだ痛いのは仕方が無いのだろうけど、
なにかと自分でもそ〜っと行動している様子は
見ていて気の毒だった。
さて、ララの養生の為に、
すずヒメはいつもなら昼間は私の部屋に移るのに
11月になって数日間は
一日中玄関で過ごすことになってしまった。
が、改善された点もある。
玄関には花瓶や小さい置物が幾つかあり、
落下、破損、必至!
というシロモノだらけだった為に
ヒメは玄関でもヒモ付き生活をしなければならなかった、

のが、
ある日、朝ご飯の後、たまたまヒモを付け忘れていたのに
その日ヒメは見事に何も壊さずに玄関で過ごしてくれた。
ご褒美に、玄関の中ではヒモ無しが許可された。
続いて、玄関暮らしに慣れてきたヒメの気配に
キャラがいよいよ 「 気に喰わねぇ
」と言い出した。

↑
これは実はワザと扉の隙間を開けてみた所、
まんまとこの有り様。
中から見ると↓

拡大すると↓

おこってるおこってるおこってる…
高齢のキャラのストレスになる事が
一番の心配だったが、
どちらかというと、何かはりきっちゃってて
玄関がヒメの部屋になってから
キャラの動きが活発になった。
目が輝いていてハツラツとしている。
近頃は
「 今日も睨まなくっちゃ 」
と、ヒメのご飯タイムを監視するのを日課としてしまっている。
実際、キャラの食欲が以前より増した様だ。
とにかくこのキャラは小食である。
若い頃からそうだった。
年をとって少し体重が落ちてるし、
食べたい気持ちが少しでも刺激されるのはよい事だ。
トイレの様子もOKだし。
ヨソモノのヒメが日に日にのへへんとしてくるのを見ていて
何かのホルモンが刺激されて分泌されちゃったかしら。
つまり、ララの手術で
ヒメにもキャラにも良い方向…
かもしれない方向に物事が。
所で、ララは呼吸の度にフルフルと震えるのも
日ごとに治まってきた。
ちょっと熱があったのか、呼吸のスピードも速かったが、
11月 4 日月曜には2秒に1回だった呼吸が、
火曜には3秒に1回
水曜には4秒に1回
木曜には5秒に1回と
ウソのようにちゃんと毎日1秒ずつゆっくりになって行った。
イヌの呼吸の平均は
身体のサイズにも寄るが
1分に10〜30回くらいであるそうだ。
寝る時震えるのと呼吸の速さ以外は
ほとんど正常で、
手術後、入院中に一度だけ嘔吐したそうだが、
帰宅してからは一度も無く、
食欲はバリバリにあるし
お散歩も大喜び(少し控えめにしてるけど)。
後は、昼間も部屋の中で寝る事に味を占めて
ご飯とトイレと散歩以外は
「チョキと一緒でなくても良いから部屋で寝たい」
とか、目で言う。鼻先で言う。
私の部屋への扉に一直線の姿勢になる。
というのはあった。
とにかく明日ララは、手術後1週間という事で
獣医さんに検診してもらいに行って来る。
きっとワタシは
「月曜には2秒に1回、
火曜には3秒に1回…」
と、迷惑なくらい詳しい経過報告をするのだろう。
するにちがいない。
したくてたまらない。
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◇◆ 11月 9日 土曜 「 健康の為に理想体型を保ちましょう
」 ◆◇
最初にまず、金曜にララの術後の診察の話。
問題ないとの事。
傷口をしょっ中なめちゃたりすると
よくない状態になるらしいけど
「これならそんなになめちゃってるかんじでもないし」
って。
だから、なめちゃうとどうなるのかは知らない。
後は、よく言われる話に、
避妊の手術をするとその後で太るというのがあるが、
やはりそれは気をつけるように言われた。
どうしてそうなるのか
色んなペットの掲示板なども読んでみたけど
私が行ってる獣医さんのお話だと
「だいたいは、前よりお腹が空くようになるみたいですね」
ですと。
もっと欲しいな…という眼差しをムシするのはもちろんしんどいけど
割とトクイでもある。
ウチのネコイヌは写真を見てもらっても解る通り、
今まで太ってしまったのは1匹もいない。
ニンゲンは別として。
え!?ワタシのことじゃなくて。
太ってても、可愛いけどね。
(ニンゲンも!)
ララの体系は今の所「良い感じ」だそうで
「この状態をキープしていただければ結構ですよ」
と。
よかったね、ララ。
いいな…、ララ…。
じゃあである。すずヒメはどうよ。
見た感じも抱いた感じも
コレも標準じゃないかなァと…
体重は時々計ってるけど
3〜3.5キロでそんなに増えても減っても居ない。
キャラはすずヒメよりほんの少し重いけど、
抱いてみると、骨の手触りはヒメよりもガリガリっと感じる。
脂肪が少ないのが解る。
いいな…キャラ…
で、チョキの話がやはり最後になるが、
彼はメチャ筋肉質で、何もかもがパワフルである。
イヌっちの体重は
チョキが大体17〜18キロ台。
ララが12〜13キロ台である。
だから、4匹中3名サマはコレをキープでよいとして、
ヒメはどうよ。
とにかく、年齢がハッキリしないのが困った所。
今後もっと成長するのかどうか、ようわからん。
プロポーションはもう大人だと思うけど…
ネコを複数飼ったことのある友達に見てもらったけど
(たかみちゃんとノリタンタン)
やはり若いけど、歳は幾つかねぇ…
って所。
少なくともコニャンコでないことぐらいしか補償できず。
ララの調子も悪く無さそうだし
今度こそ、近い内にヒメも獣医さんに連れて行こう…
健康診断の事だけじゃなく、
次に考えなければならないのは、
ヒメも出来るだけ早い内に避妊しないといけないだろうということだ。
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◇◆ 11月 15日 金曜 「 ヒメ達の通院 」
◆◇
手術から2週間になったララは本日抜糸である。
傷もキレイに治ってきているので
多分これで手術にまつわるイロイロな事は終了であろう。
手術後の体調も、ほぼ完全に回復した様で、
痛そうにフルフルと震えるのも無くなったし、
気温はガンガン下がっているのに、
昼間から部屋に入りたい、寒い所はイヤ、と
ねだる様子も無くなった。
ララについては一段落である。
が!しかし!である!
ウィルスの検査やワクチンについての事もあり、
すずヒメもそろそろ病院へ連れてってみないとな、
と思っていた矢先、
健康診断がどうのというのと関係無く
どうもこれは病院へ行かないとマズイんじゃぁ
という事態が発生していた。

10日土曜の夜、
すずヒメのネコじゃらしタイムの事、
ヒメはいつもの様に颯爽と50円の羽ボールに
意欲的なハンティング精神を発揮していた。
威力があるのかどうかはかなり疑問なネコパンチを
ちゃちゃ、ちょ、ちょ…と出したりしているその左手が…
異様に腫れあがっている!!!
手首の辺りに手の先の「まる」(ネコ握りこぶし)と
同じくらいの大きさのまるみが張り付いている。
なんだこれは!?
実はこの数日前にヒメの足を踏みそうになった事があった。
というか、実際ふんじゃったかもしれない。
「ねこふんじゃった」という有名なウタがあるが、
個人的にはあれは、ネコにも多分に責任があると思う。
というか、思いたい。
ご飯が貰える時など、やたらと足元にまつわりつく。
うんみゃあ、うんみゃあとそれはそれはウルサイ。
で、その時 「うんみゃぁ」 のはずが
「ミギャン!!!」
と、言った。のが聞こえて、スリッパのソコに
なぁんとなく小さなものを挟んでしまった感覚があった。
ゴメンゴメンゴメン…とあやまったし
どの足を踏んだのか解らなかったから
四つとも丁寧に見てはみたが、その時はまさか骨折とか、
その後も引き続き痛そうである様子は無かった。
そのかわり、その後、
スリッパでパタパタパタ、と歩いて来る音が近づくと
ヒメは取りあえず、左手を少ぉし持ち上げてひっこめて
警戒する様にはなった。
手が腫れているのはこのせいであるのが
一番先に思い浮かんだけれど、
歩いたり飛びあがったり、じゃれたりする時に
それ程に痛そうな様子は無い。
捕まえて左手の様子をよく見ていると、
腫れてる部分を押さえた時だけ
「フンミィー!」 と、怒った。
ホネは折れてないけど捻挫くらいの事になっちゃってるかな?
と思いつつ、何分土曜日だったのでそのまま様子を見る事にした。
▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽
日曜、月曜と特に変化は無く、
手首の丸い脹らみが小さくなる様子も無かった。
ララの手術後の痛そうな様子が心配だった時
病院の先生に
「 食欲があるならそんなに心配はないですよ、
本当に痛かったらご飯は食べられないですから」
と、言われたのを思い出して、
ヒメも食欲は全く落ちて無いので
それ程ひどく痛いわけでもないのだろうと。
病院へ行くのをもう少し待って見る事にした。
▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽
火曜の夜になってこの腫れてる所がハゲてるのに気がついた!
つまり舐めてしまってるわけだ。
ちょっと押して見たらウミが出た!
わーー!と思って抑えこんで出来るだけ出して見る事にした。
ヒメは 「 フンギー!フンギャー!」
と、かなり抵抗をした。
消毒液を着けておいて見た。
ウミが出たというのは
私が踏んづけたケガじゃなく
外傷であったらしい。
舐めてハゲた皮膚に針でつついたくらいの
小さいったらありゃしない二つの穴がある。
こりゃ、見事にネコの爪の巾である。
キャラかいな。
まー、いつのまに…
▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽
水曜、ウミが出たので腫れはかなり小さくなった様に見えた。
すぐに病院へ行ったほうがよいかどうか迷った。
いや、迷うことなく直行するのが普通かもしれないけど、
外傷であるとわかると、ちょっと…考えてしまう。
かつて、キャラも数々の向こう傷をお土産に持ってきたけど、
アゴが外れた時と、顔が1.5倍に腫れた時以外は
自力で治してしまってきたし、
上手い事腫れが引いていけばこのまま治ってくれないかな、なんて。
もうちょっとだけ様子を見てみよう、そうしよう…ということしにた。
▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽
で、金曜である。
ララの抜糸に出かけて帰ってきて、
それからまた迷った。
ララをすずヒメにすりかえて
もう一度獣医さんへ出かけようかどうか。
傷の状態はひどく悪くはなっていないけど、
順調にキレイに治ってるかどうかと言うと、う〜む…
大丈夫かもしれない。
時間がかかっても自然に治るのかもしれない。
でも、化膿がひどくなって
ホネがダメになったりしたら…
手の先が麻痺しちゃって、
ポロリンなんてとれちゃったりしたら…
などと最悪の事態も想像して見た。
行こう、病院、行こう。
すやすやと熟睡中のヒメをひっつかまえて、
もう一度獣医さんに出かけた。
ララや先月風邪をひいたキャラを診てくれたのとは
違う先生が担当になった。
カラーをつけてもらって
内服で化膿を抑える薬を出してもらった。
ついで白血病とネコエイズのウィルス検査をしてもらったら
幸いこちらは両方陰性だった。
これで、キャラの方にも感染の心配がなくなった。
さらに、ついでに、コイツのプロポーションはいかがなものか
と、先生に意見を聞いて見た。
「ちょうど良いと思いますよ」とな。
診察台が体重計になっていて、
この日、すずヒメは3.38キロほどだった。
あまり変わっていない。
ネコさんの中には7キロ、8キロ、10キロ!
という体格にもなる方がいらっしゃるらしいけど、
ヒメは軽い様で、これが彼女の標準なのだろう。
ウチに来てひと月で大体キープ出来てるので、
今後も食事の量はこれまで通りで良いと言う事だ。
つまり、どんなにみやうーみやうーとねだられても
これまで以上にはあげないからね。
▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽
かくして
ヒメのラッパ生活が始まった。
かなり、不便そうである。
恨みがましい目でこちらの方をじー…っと見ていたりする。
エリザベス・カラー(見た感じほぼラッパ)というのは
ケガしたペットさん方は
おしなべて、付けていただく事になっているらしい。
やはりなめたりかじったりさせない事で
治りが早いんであろう、格段に。
が、これによる、生活の支障というのと
差し引きはどうだろう。
不便さを気にする度合いも、個体差があるだろうし。
ララも何度かつけたけど、
彼女の場合、ほとんど気にしていない様子で
どちらかというと周りが、特にチョキが迷惑していた。
ガンゴンとあっちこっちに平気でぶつけながら歩きまわるし、
通りづらい所もゴギ!とか言わせながら
強引に突破したりして、色んなものを落っことして周っていた。
ヒメはカラーの端が何かに当ると
そろそろと後ずさりする。
ココは通れない…ココも通れない…
と、どんどん通れる場所を減らしながら
どんどん後ろに下がって行ってしまう。
最後には角〜っこの方にうずくまってしまい、
どうしたらいいの…と。
こんなんで大丈夫だろうか。
しばらくしたら慣れるんだろうか。
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◇◆ 11月 18日 月曜 「 ヒメの手首のハレハレ、その後
」 ◆◇
カラーをつけて、この三日、
多少は慣れたようだけど、
ご飯とトイレはやはり不便のきわみであるようだ。
ご飯の時は、おわんを持ってあげて、
食べ終わるまで待ってやる。
所で、カラーの代金はキチンと明細に書かれていた。
「 かわいいクリアカラー(ホワイト) ¥900
」
だと。
クリアカラーというのは透明だから?
かわいいとは?
丸い淵にそってネコとイヌのイラストがぐるーりと。
それが白い絵だから、かっこホワイトかっこ閉じる、と?
炎症を抑える薬とこのカラーのおかげか
確かに傷は乾いた感じになってきて、
腫れもほとんど治まったように見える。
一応、週明けにもう一度通院する様に言われている。
実は本当は
今日、行く事になっていた…
ワタシの体調が優れなかったのでサボってしまった。
明日、行ってきます。
カラーはいつになったらとってもいいのかな。
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