きらりんきらりん


『 ヒメ日記 4 』



◇◆ 12月 14日 土曜 「 コネタ どころでなくなった」 ◆◇

イヌやネコでなく、ニンゲンであっても
膀胱炎というものは
それ程少なくない病気である。

何をいきなりボーコーエン!?
かというと、ヒメにその疑いが。

疑いというより、ほとんど確定的である。

何度もトイレへ行く、
だのに、出ない。
出てたとしてもホンの少し。

また行く。
ずっと座ってる。

といった、典型的な症状が見え始めた。

実は、ララがもしかして?
ちょっとトイレが近いんじゃぁ?
という様子を感じて、病院につれてったのが
ヒメに出会う少し前の事だった。
(2002、10月アタマらへん)

ララの場合は顕著な症状でなく、
一応尿検査したり薬を貰ったり、
エコーで調べたりもしたけど、
幸い膀胱炎にはなっていなかった。

その頃発情期が来ていたので
その影響でソワソワしたり、過敏になったり
していただけかもしれないという事だった。

それから現在に至るまで、避妊の手術も経て
まぁほぼ絶好調である。

ひと安心だったのに。

ヒメだって左手のハレハレ事件もようやく終焉を迎え、
逆に「ヒメ日記」のネタ切れになりかかってた
って按配だったのに。

すぐ病院へ連れて

行くのがアタリマエの事ではあるが
2〜3日様子を見てしまった。

というより行けなかった。
ネコイヌだけじゃなく、ワタシだって
調子が悪い事はある。

とにかく、14日土曜、やっと病院へ行けた。
尿検査もしてもらった方がよいだろうと
採尿していった。

これが、ララの「疑い」の時に試したのと
同じ方法で。
というのは、しゃがんだ時に浅いお皿をこっそり置いて、
後でスポイトで吸い取るという作業である。

お皿はララの時は
ナゼかやたらと余っている
プラスチックの鉢皿を使った。
プラスチックの植木鉢に敷くやつである。

スポイトは10コ90円のお弁当用の醤油サシで
バッチリ!だった。

で、ヒメのサイズだと、鉢皿は大き過ぎて
何か良いものはと探したところ、
何の部品だかわからない
金属の小さなお皿型のモンがあったので
それを使った。

ヒメの場合、頻尿は顕著で
イヌより、というかララより
トイレ中にちょっかい出されるのは嫌がるので
なかなか上手くいかなかった。
が、なんとかねばった。

獣医さんに行くと、
何だかララやキャラで通院した
秋の頃に比べて随分込み合っていた。

ニンゲンもこの寒さで
体調を崩してる人があちこちに居るけど、
動物達も同じ事情なのだろう。

獣医さんの待合室では
色んなネコさん、ワンさん、ウサさん、ハムさん
などに会えるので、
実はワタシは結構スキだ。

自分の連れてきたヤツが深刻な状況じゃなくて
獣医さんに行くのは、

つまりいつもの予防注射などで
獣医さんに行ったりするのは
結構楽しい。

が。

ヒメにとっては異常事態であったらしい。

ハレハレで来た時から
もうカナリ良く無い場所であると認定されているし、
オマケにヒメが大っキライなワンさん達が
あっちにもこっちにもいる。

実は我が家には
ちゃんとしたネコのキャリーバッグが

無い。

キャラさんの通院には
ダンボール!!!を用いていた。

キャラは歳のせいもあるかもしれないけど、
よっぽどの事が無いとジタバタなどしない。
診察台の上でさえ堂々としたもんだ。

というか、そりゃ怖かったり不安だったりするだろうに
彼は 「 別に 」 を装う。

キャラのほっぺたが今回のヒメと同じ位ハレた事があったけど、
ソコを切開して膿みを出して消毒薬をつけて
なんてのを麻酔ナシ ( あんぎゃぁ )
でやっても、
彼はミーともキャーとも言わず、
不動だった。

キャラ、カッコイイぞ。
彼を、誇りに思った。

でもヒメにはそんなのムリ。

そういえばキャリーバッグの話だった。
つまり、そんなキャラなのでダンボールでOKだった。

ヒメはダンボールじゃダメな事は
鈴鹿への行き帰りで証明されていた。

詳しい話はまだ書いて無いが、
実際ワタシは死にかけた。

ヒメが、じゃなくワタシが。

深夜の高速道路で運転してる時、
ヒメというネコが
ステアリング (ちょっとカッコぶったけどハンドルのこった)
を握る腕の上を往復した。

ペダルを踏む足元をうろついた。

巡り合わせが悪かったら
ヒメとワタシと、あと、見ず知らずの誰かが
既にこの世に居なかったかもしれない。

運転歴の中で最も恐怖の瞬間だった。

で、キャリーバッグの話。

この高速事件の時、
このような事にならないようにと
ダンボール居れて呼吸の穴を開けて
厳重にガムテープで蓋をしたはずだったのに、
ヒメはこれをブチ破って出てきてしまったのだ。

キャリーバッグ。

そう、ダンボールじゃだめなので
でも、キャリーバッグ、無いので、
使い古しの旅行かばんにヒメを詰め込んだ。

普通のお宅ならとっくにゴミにだしてるであろうほどの
古いかばんに
普通のお宅ならとっくに、以下同じく
古いまくらをクッションに入れて、
普通のお宅なら、〃
古いタヲルを敷いて、

で、ヒメがこれに素直に入ったかというと
んなワケがない。

うむぎーと抵抗するのを力ずく。

そのヒメ、待合室では無言。不動。
アレだけ嫌がったかばんの中にさらに潜ろうとする。

が、たまにかばんの外にも顔を出す。

隠れたい、でも、外も見たい。
ワニかカバのように耳、目、鼻先のみ
ちょっとかばんの淵から出してみる。

で、すぐまた潜る。
タマにみぃ〜…言ってみる。

そうこうしてる内に呼ばれた。

検尿の結果、
赤血球、白血球、若干の雑菌など
やはり膀胱炎の証拠物件がみつかった。

この日は注射してもらって
後は飲み薬をもらった。

で、二日後にまた来てください、って。

二日?

ハイ…

では、二日後に。





◇◆ 12月 18日 水曜 「 二日後、さらにもう二日後 」 ◆◇

土曜から次の月曜、そして今日と
この五日間、
一日おきに3回通院して、
実はヒメの症状はあまり変わっていない。

ちょうど夕べなんとなく付けたTVで
膀胱炎の話をしていた。
いや、人間のケースの話だった。
教育TVである。

静岡ではなんと!
NHK教育は2chである。

その昔、東京方面在住の人が
教育TVが2chと聞いて
お腹を抱えて笑っていたけど、
その時ワタシは何でそんなに笑うのか
意味が分からなかった。

それから時代は変わり、
ネットの世界も一般的になってきた今、
2chの響きは違う趣があるな。

で、静岡の2chでおっしゃるには
膀胱炎の症状は
排尿時の痛み、頻尿、
場合によって血尿、尿の濁り、
など、
まるきりヒメのことである。

病院で薬を貰ってるのに
ヒメはどうも血尿!なんて事態になってきた。

ただ、元気はあって食欲もある。
このあたりがヘンだ。

月曜に行った時にも
どうも芳しくないというのを先生に報告すると
うーん…と考え込まれていた。

2chによるニンゲンの場合でも、
薬を飲むといきなり自覚症状が無くなり、
逆にそれでちゃんと治る前に薬をやめてしまって
なかなか完治しない事が多いとの事だった。

動物でも同じように
飼い主さんがもう大丈夫と思いこんでしまう事が
よくあるらしい。

でもヒメはそれ以前の問題である。

ただ、血尿が出る!なんて事態になっても
一定の量でも出ているのは
マシな事らしい。

ヒメの場合は一日中
トイレに行ったり来たりしているわけでなく、
日に何回かやたらトイレにしゃがみ続ける事がある
という具合で、

落ち着いてぐっすり寝てしまったり
例のネコじゃらしに熱中したりする時間帯も
ある。

ネットで「猫の膀胱炎」を検索すると

「ともかく原因を特定する事が大事。
その原因になる事を改善して完治を図ること」
なぞと書いてある。

原因…わからぬ。

ネコやイヌの膀胱炎がヤッカイなのは知っていた。
が、実際どういった事情でこうなるのか
あまり理解してはいない。

獣医さんにはストレスが原因になる事もあって
何か心当たりはないか、と聞かれた。

となるとキャラさんの事と
ララの養生の為に
幾分不自由な暮らしであるということだろうか。

それについては
対処といっても現状でいっぱいいっぱいだ!

ただ薬が効かないのはなじぇに!!!

正直な話、
この新たなるボーコーエン事件には
ほんとにマイっちゃっている。

取りあえずの話であるが、獣医さんが
すぐに命に別状のある状況ではないとおっしゃってくれたのは
もちろん、救いではある。

薬が効かないという事で
もうちょっと詳しい検査をしようということになり、
本日、エコー!にチャレンジ。

さて、ここで思い出すのは
「手術跡は…」
の、こと。

エコーとなれば、剃る!

でどうなったかというと、
まず、膀胱に尿が溜まっていなくて
診断が下せるような映像が見えず、

ただ、剃りははいった!

手術跡は無かった。

まぁ無いであろうという可能性の方が
もともと大きかったし、
しょうがない、そりゃまたもう少し後の話だ。

ただ、尿検査の結果、
尿結石の手前の状態のスナスナな感じの結晶が
見られたということで、
そっちむけの食餌療法を試みよう
ということになった。

これは聞いた事があった。

オスだとこれはカナリ怖い症状であると。

で、この結石の出来はじめが
膀胱からの出血の原因であろうとのことで、
少なくとも最初の段階よりは悪の権化の正体が
見え始めてきた。

食餌療法で何も起こらなかったら
もうワタシのほうが寝こみそうだ。






◇◆ 12月 31日 火曜 「 アタリマエのようなカオして
我が家で年を越そうとしている
すずヒメであった 」 ◆◇

大晦日である。
ちょっと色々忙しくて
ハナシが途中のママになっていたが、
とにかく
ヒメは、キャラ、チョキ、ララと共に
我が家で新年を迎える事になった。

取りあえず、膀胱炎の話の続きから少し。

18日に獣医サンで出してもらった
Hills s/d を食べるようになって
2〜3日目の事。
あきらかに症状の改善が見られた。

本当によかった。
あっさりした言葉で書いてしまったが、
ホンネは

やったーーーーーーーーーー!!!!!
であった。そりゃそうだ。

この療法食による治療は
飼い猫がなかなか食べてくれなかったり
場合によっては一切受けつけてくれなかったりで
かなり苦労される飼い主サンが多いらしい。

ヒメは何のためらいもなく
がつがつと美味しくないという評判の療法食を
毎日キレイに平らげていた。

それがまた症状の改善のために良かったのかもしれない。

25日のクリスマスに次の通院があって
お医者サンも年末のお休みに入るので
s/dの追加を多めに買って帰ってきた。

やれやれである。

がしかし、ハレハレ事件、トイレしゃがみこみ事件に続き
第三の事件が勃発。

こっちも色々と忙しくなってゆく正にそのサナカである。

が、これは健康に問題のある事態では無い。
逆に正常であるからこそこうなった、てなテアイの話だ。

どう見ても。
発情している。

発情期が来やがった!!!

ノリタンタンに送ったメールを
こちらに貼り付けて見る。


2002年12月26日 20:15

おかしいです。
もともと「なーなー」とウルセー猫だけど
アキラカにいつも以上におかしな声です。

背中など、ネコなら大体喜ぶところを
なでてやっても、
いつもならゴロロゴロロと大人しく幸せそうに
目ぇつぶってるのに、

で、だいたい横に転がってゴロロンゴロロンと
ご満悦な風になるのに、

横にはならず、タテに縮んで後ろ足を踏み踏みして
座布団なぞかるくひっかき、
うな・・・うな・・・うな・・・と繰り返します。

一人にされるといつもより異常にうゑ〜んと
ダミ声で呼びます。

背中をなでてなくても
一人でタテに縮み、うな・・・うな・・・
言ったりします。

夕べ、ワタシの部屋からは聞こえなかったんですが
夜中にずっと鳴いてたそうな。

昼間はそんなにヘンでもなかったけど
昨日の夜中から始まったったかもかもかも。

つっても、今は結構おちついて
私の足にもたれかかって毛繕いなぞしとりますが。
すずヒメもこういう風に猫的に人とスキンシップ出来るように
なってまいりましたですわ。

もう時期眠ってくれるでしょうけど
今日はサムイね。

つーか、夕方からゴキーンと突如つべたくなったねぇ。

ララも早くへやに入りたいって
キョン!て鳴き出すだろうな。

2人の女の子っち、両方うるしゃーですがな。
男の子っちは二人とも
家族の人間に対しては静かーなもんでごじゃりますが、な。

て、わけで、
おしゅじゅぴー、オンナになたかも。

これからしばらくずーっとうるしゃいかもまもみもむも。

今、うたばんのとくばん見ながらこれを書いてたら
今は、ねんねこになりもうた。
ワタシの足元でまるくなりもうた。


言葉遣いがオカシイとか何とかはさて置き、
かなり動揺している様子がわかっていただけるであろうか。

何やら楽しんでいるかのようであるというムキも
なきにしもあらずんばこじをえず。

困ったと言うのは、
メス猫の発情ってのはうるさいし辛そうだし、
カワイそうだけどどうしようもなく、
やり過ごすしかない。

案の定、大掃除はおおいにジャマされまくった。

さて、これについて腹立たしいエピソードは
ココ数日でヤマモリではあった。

それは来年以降と言う事にしよう。

すんませんが、本年はこれまで。

皆様、今年一年ありがとうございました。
来年もどうぞ
ヨロシクお願いします。




『 ヒメ日記 5 』 へ 続く !





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