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『 ある春の命の物語 第1章 』








2002.3.30 ( 土曜 )


・今年もツバメが来た。


・冬の間、つばめは南アジア方面で暮らしているというウワサがあるが、
図鑑で調べて見ると、インドやオセアニア方面にもいるそうである。

つばめの生息地はほぼ全世界に分布しているそうで、
ヨーロッパ方面と、アフリカ方面、
北アメリカ方面と南アメリカ方面を、それぞれ行き来しているツバメも
世の中にはいるらしい。

ただ古い図鑑なので、記載された内容の信憑性についてはなんとも、どうも。

我が家の近所、A街道近辺に帰って来たツバメ達が、日本が冬の間、
インド辺りにいたのかオーストラリアのどこかにいたのかは分からないが、
とにかく彼らはちゃんと毎年こうやって春になると子供を育てに帰ってくる。

・A街道沿いのとある場所に、1軒のツバメハウスがあって、
そこのツバメ夫婦も3月の終頃に姿を見せ始めた。

この夫婦が去年もここで子育てしていた夫婦なのか、
あるいはそこで育った子供の内の1羽が相手を見つけてきたのか、
はたまた全然別のツバメなのか、そこらへんはさっぱり。


・といった事情が分からないのでどうしてこういう事態になったのかは
まったくもって勝手な推測をする以外にないのだが、
その日、ツバメ達はなにやらかなりのエマージェンシーな状況に
遭遇していた模様であった。

殺気だった3羽のツバメが怒りの絶叫けたたましく、
のどかな春のそらを切り裂く様にひゅいんひゅいんと
追いかけっこをしているのである。



・「ちゅきき!!」「ちきー!!」などと
およそツバメの可憐な風貌からは関連付けがたい声を上げ、
日本語に翻訳すると
「ブッ殺してやる!!このやろう!!」とでも叫んでいるのであろうか。

3羽の内、1羽が邪魔ツバメであろうことは察しがつくが、
その1羽のたくらみが何であったのか。
巣が欲しいのか、つがいの相手が欲しいのか、
単なる嫌がらせか。そりゃないか、やっぱ。

・ツバメの戦闘とはいかなるものか。
9部9厘が空中戦。

巣に近づいてくる邪魔ツバメに体当たり!!などかましている。



ツバメがぶつかり合う「ぱしん!」てな音まで聞こえてくる。
挙句の果てに空中でからまり合ったまま 地面に落っこちてグラウンド・ファイト。

こんなスクランブル状態が こ1時間も続き、
邪魔ツバメにしても夫婦のどちらかにしても 致命的なケガを負ったりしないか、
心配になってきた。



・数時間後、様子を見てみると、先ほどの騒ぎは一応収束したようであった。


巣には、何となく疲れきった雰囲気の1羽が
「全く冗談じゃないわぁ」てな感じで辺りを眺めながらしがみついていた。
これも勝手な推測だが、この1羽は奥さんのほうじゃないかな、と。

旦那さんの方は?と、探してみると、近くのの電線に陣取って、
邪魔ツバメの再度襲来に備え、スタンバっていた。

そしてまた、先ほどの邪魔ツバメか新たなる別ツバメかを見つけて
またもや「ちゅきー!」と追いかけていったりしていた。



なんともご苦労様。

どうやら大したケガはどのツバメにも無かった様である。



・それにしても心配なのは、明日以降のことである。
こんな落ち着かない所で赤ちゃんなんて育てるのは無理、と、
ここの巣を諦めてしまったら残念だなぁと。

さて実際はどうであったのか、物語は第2章へ続くのであった。


つづく







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